父の誕生日にピンクの花を
父親の誕生日だったので実家へと行った。
妹も来るし皆でお昼ご飯でも食べようということで寿司屋さんに行くつもりでいた。
今父はガンを患っており、薬の影響で何を食べても味がしないし美味しくないし、好きだった食べ物も匂いだけで吐き気がするという。
なので気持ちだけ貰っとくよということで、食事会は中止になった。
でも、せっかくなので会いに行こう。
顔みるだけでもいいやー
一応誕生日なので何か手ぶらで行くのもな、と考えて、迷って行きつけのお花屋さんで花束を作って貰うことにした。
男に花束なんてナンセンス?
父は庭いじりや植物が好きだし、きっと誕生日にお花を貰うことって今までなかったんじゃないかな。
そう思ったら、初めての体験をしてもらおう!と気持ちがワクワクした。
花を見て、自分の誕生日なんだなと自覚してもらうのにもいいし、心も少しは和むかも。
花なんていらんわって言われてもいいやーと思いながら実家へ向かった。
実家へつくと妹と甥っ子はもう来ていた。
甥っ子が父に髪の毛をカットされていた。
父は器用なので、うまいことハサミとバリカンで散髪やさんの真似事。
花束をおめでとうって渡すと、なんや花とか死んだときでええねん~!笑。と嬉しそうに受け取っていた。
すっかりおじいちゃんになった父に、ピンクのお花。
お花屋さんには誕生日だということだけ伝えておまかせで造って頂いた。
ピンクベースの花束。
完全に女性にだと思ったんだろうなあー笑。
ミスマッチなのも、オモシロクテまた良しとする。
花瓶がなかったのでビールピッチャーに飾ったら、おう綺麗やんか!とニッコリしてた。
そんな父の顔を見てると嬉しくなる
私も自分用に花束がほしくなった。
やっぱりお花は気持ちがほっこりするし、見ていて気分がとてもよい。
明日、仕事帰りにまたお花屋さんに行こう。
そして自分のために、元気がでるようなポップな感じでブーケ風に作って貰お。
町はちょうど金木犀の香りで溢れている。
花の香りってすごく気持ちが落ち着くし癒される。
だからこの時期は外に出るのがとても好き。秋の匂いが気持ちいいから。